
ハッピーな結婚のヒケツは・・・
これからの(将来)お二人の予定っていうのは?
マークさん:
オーストラリアに帰りたいよ。
夫婦二人で? 家族で?
マークさん:
多分、みんなで。
美智子さん:
どうなるかは・・・まだね。こどもたちにはどうしていきたいかっていうのは自分たちで考えなさいって言ってあるんです。
長女は今年高校卒業して、オーストラリアの大学に行く準備を進めているんですが、次女は日本の大学に行って日本で就職したいと。
一番下の子はまだ中学生になったばかりだからわからないって。
親としての拠点をどっちに置くかで・・・子どもたちは好きに行ったり来たりしてくれればいいなあって思っています。
両親もいないので、・・・余生は向こうでもいいかなって。日本の友達には「その時は遊びに来てね」って言ってあるんです。
まあ、まだそれは今すぐは無理なので。下の子が20歳くらいになったらかな。
あと7~8年ってとこだよね?
マークさん:
うん。
点数をつけるとしたらお互い何点ですか?
マークさん:
はははっ、わかんないなあ。
美智子さん:
そうだなあ、80点くらい。まだお互いに努力の余地があると思うので。
マークさん:
そうだね。同じくらいだね。
これからの若い人たちに向けて何かメッセージはありますか?
美智子さん:
私達の場合は結婚しないと一緒にいられなかった部分があったから結婚したけど、じゃあ一緒にいるだけで結婚しなかったかっていうとわからない・・・
でも、紙一枚でお互いに安心というか、二人で80年くらいの人生の中で、一つのプロジェクトとして、いろんなクリアーしなけりゃならない、ゲームで言ったらダンジョンみたいなものをね、そういうものをクリアーしていって二人で何かを積み上げていくことができるっていう意味では結婚はしてみた方がいいんじゃないかなと思います。
結婚しないとできないこともたくさんあるから。
人間として子孫を繁栄させるためにも・・・結婚っていう形をとっておいた方がいいかなと思いますね。
マークさん:
結婚してるのはハッピーだし、セキュリティーな気持ちもハッピーも両方あるかな・・・。お互い凄く寂しがり屋なので、一緒にいるひとがいるっていう安心感がありますね。
将来的には介護が必要になったり、病気になったらどうしようっていう心配もあるけど、それも含めて一人でいると寂しいから・・・。
どれだけ喧嘩しても、例えば、他に好きな人が出来ても、趣味や旅行とか、一緒に何かしなくても、それぞれの親や兄弟のことで離れて住むことになっても、うちの場合、別々の国に住まないといけない可能性もあるけど、離婚はしないと思う・・・お互いに始めたプロジェクトを完成させないといけない。
「責任」と言う意味でもね。
そして、どんなに離れていてもお互いがそれぞれの人生にとって必要なのはよくわかっているから。
結婚が長続きする秘訣ってなんでしょう?
美智子さん:
日本人同士のカップルに多いのは、子どもが生まれたら、「子どもが一番」になってしまうこと。でも、外国の人たちは子どもが生まれても「お互いが一番」っていうのが多いんです。
子どもはもちろん大事だけど、子どもとどっちが大事かって言われれば、パパの方が大事。パパを大事にすることが子どもたちにもつながるんです。
だから、子どもたちはパパが大好き!
子ども達には「あなたたちが一番なんじゃなくて、パパが一番なんだよ」っていつも言っています。
考え方としてはそういうことがいいかなって。日本人の中でもそういう人もいるだろうけれど。大黒柱として彼にはドン!といてもらわないとって思っているし、いてもらうようにしています。
彼は戸籍がないから、最近まで世帯主にはなれなかったんです。
何年か前に、外国人でも、外国人登録証があって、永住権があったりすれば、世帯主に名前が書けるようになったので、彼の名前を入れました。
それでも、やっぱり戸籍がないから・・・子どもの入学証明書とか健康保険証とかの書類には私の名前なんですよね。それだけ見るとシングルマザーみたいなんです。
そういうのもあるから、家族の中では、できるだけパパを大事にしなきゃと思っています。
子どもたちもパパをとても大切にしてくれています。

国際結婚で気になるのは文化と言葉の違いですが・・・
喧嘩は次の日まで持ち越しますか?
マークさん:
忘れちゃう。
美智子さん:
昔は主に私がやり負かすまで、がーっと言ってて、認めるしかないから、私が収まるまで待っている。そうしないと喧嘩が終わんないから。
嵐を待つみたいな感じでしたけど、今は、もう喧嘩にはならないよね?!
マークさん:
うん。なんないね。
美智子さん:
諦めてると言うか。お互いに話し合うようなスタイルを若い頃はとっていて、で、何を喧嘩するかって言ったら、両親のこととか子どもの事とかになるから、そこはあやふやにできないというか、妥協できない所で・・・。
でも、彼はあまり理念と言うか頑なな方針みたいなのがない人なんです。
ただ、ふっと出ちゃう考え方に、私の理想が合わなかったりすると、そこで・・・「そういう風にしたくないんだけど」から始まって・・・。
でも、コミュニケーションが英語なので、とにかくわかってもらうまでは話さないと、先に進めないっていう時もありましたね。英語で伝えた時に、この言葉で合ってるか・・・っていうような。
どの単語を使えば言いたいことがわかってもらえるか・・・とか。 私が知っている英語の言葉の意味の強さの度合いが違っていることから、お互いに気持ちがすれ違ってしまうこともあったりします。
そういうことが、国際結婚の障壁なのでしょうか?
美智子さん:
そうですね。あとは、文化の違い。
日本人同士でも結婚したら、例えば、単純なことで言えば「醤油は冷蔵庫にしまうかしまわないか」とか、「ごはん食べる時にテレビを見るか見ないか」とか、自分が育ってきた各家庭で違う環境があるから、それで行き違うこともありますね。
それにプラスしてやっぱり文化が違うから・・・お互いの常識として思っていることが違ったりとか。
でも、そこは、彼にはかなり我慢してもらっています。
かなり合わせてもらっています。強制してる・・・Always forcing you ねー?!
マークさん:
うん。

普段は英語? 日本語?
ご主人の好きなところってどこですか? 性格とか、顔とか・・・なんでもいいです。
マークさん:
はははっ
美智子さん:
何で一緒にいようかと思ったかっていうと、「暖簾に腕押し」なんだけど、それくらい打たれ強いっていうか・・・(笑) 器が大きかったからかなー。
そう、結婚しようって思ったきっかけは、彼は何があっても一緒にいてくれる、って思った時があって・・・。
普段、私は文句ばっかり言っているし、大体いつも、私の言うとおりになってるけど(笑)、でも、それでもいいやって思ってくれてるのよね?
マークさん:
うーん。難しいね。
地震の時はビックリしたでしょう?
マークさん:
ああ、この前のね。ビックリしたね。
あの時は帰りたいと思いました?
マークさん:
うーん、別に・・・帰りたいとは思わなかった。
マークさんはお仕事でも日本語のコミュニケーションだけですか?
マークさん:
うんそう。
美智子さん:
彼は全く日本語ができなかったので。こんな感じであんまりしゃべらないんですよー。
マークさん:
ふふふ。
美智子さん:
普段は家では英語なので、ほとんど彼の日本語は聞いたことないなあ。
結婚して何年に?
美智子さん:
今年が銀婚式。25年です。バタバタなビザの為に結婚をして25年!
喧嘩は英語?日本語?
美智子さん:
英語。ずるいでしょ。ずっと英語(笑)
喧嘩したらどっちかが家を出ていったりとかはありますか?
マークさん:
ないなあ。それはないけど。
美智子さん:
ないですね。あ、でも、二階に行っちゃうよね。
マークさん:
うん。寝ちゃう。
美智子さん:
彼は我慢強いのかもしれないですね。
<完>
インタビュー 2013年4月13日
Mark Anthony Ostenさん・美智子さん 結婚のきっかけ
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